「ミュージカルって突然歌い出すし苦手」「ミュージカルってどこが面白いの?」と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
私も初めて観劇するまで、ミュージカルの魅力(特に生のミュージカルの魅力)がよくわかりませんでした。
この記事では、そんな私がミュージカルにはまり、あらゆる作品に触れてみて感じたミュージカルの魅力についてご紹介します。
ミュージカルが苦手な方、そもそも好きかどうかわからない方、この記事を読んで少しでもミュージカルに興味を持っていただけたら幸いです。
もしすでに、ミュージカルに興味津々なあなた。
いきなり劇場に行くのは勇気がいるかもしれません。
そんな時は、まずはミュージカル映画を鑑賞してみるのはいかがでしょうか?
下記の記事で初心者におすすめのミュージカル映画をご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
ミュージカルってどこが面白いの?
ミュージカルってどこが面白いの?
ミュージカルって普通の演劇と何が違うの?
普通の演劇とミュージカルの大きな違い。
それは、やはり多くの歌とダンスで構成されていることです。
ミュージカルの面白さについて、「歌」や「ダンス」の視点からそれぞれご紹介したいと思います。
歌
ミュージカルの大きな特徴の一つは、「歌」です。
セリフや心の中の感情を歌に乗せて表現します。
なぜ歌う必要があるの?しゃべった方が早いのに
確かにそうですね。
わざわざ歌で表現するメリットや魅力は何なのでしょう?
私は「音楽に乗せるからこそ伝わるもの」があるのではないかと考えています。
例えば、通常の楽曲で考えてみます。
歌詞だけを読んでも楽しい気持ちになったり、感動したり、泣けてきたりということもあると思います。
けれども、それが歌として音楽に乗ることによって、より一層弾んだ気持ちになったり、ジーンと感じたり、元気が出たりすることもあるのではないでしょうか?
それと同じような効果が、ミュージカルで歌として表現することにもあると私は思っています。
しゃべらないで、あえてセリフを音楽に乗せることで、その会話の焦燥感を伝えたり、互いの惹き合う気持ちや反発する気持ちを、言葉だけでなく音楽で感覚として感じることができます。
また、セリフには表れないその人物の感情なども、音楽に乗せて歌うことで自然と表現できるのではないでしょうか?
小説などで言えば、地の文に当たるところですよね。
その人物が抱えている苦しみや喜び、悲しみ、焦りや憎しみなど、セリフとは裏腹な感情を持っていることだってあります。
そのようなセリフでは表現しきれない感情を、一人でひたすらしゃべるというかたちではなく歌で表現することで、その人物の感情により一層迫ることができるのではないでしょうか?
転調したりすれば、喜びから悲しみの感情、またその逆の感情も感覚的に表現することができます。
そういった点で、劇中で歌うことは、ただセリフを言うだけでは伝えきれない様々な感情の表現方法の一つだと思います。
ダンス
ミュージカルのもう一つの大きな特徴は「ダンス」です。
「なぜそんな場所で踊るの!?」というような所で突然踊り始めちゃうんですよね。
でもそれが、ミュージカルの面白さなんです。
実際にあるわけないけど、全身で表現された喜びや怒りや悲しみが、音楽と共にダイレクトに伝わってきます。
不自然だけど、お店で突然踊る様子にワクワクしたり、道端でたった一人で静かに踊る姿にジーンときたり、二つのグループが激しくぶつかり合うように踊る様子にハラハラしたり。
登場人物の感情が音楽とダンスで見事に表現されています。
確かに、ミュージカルのダンスによる表現は非日常的かもしれません。
でも物語に没入して、登場人物の感情に寄り添ううちに、日常的かどうかは気にならなくなります。
役者さんたちが真剣に踊る美しいダンスを目の当たりにして、そこで踊ることが現実的に自然かどうかなんて重要ではないと感じるはずです。
ミュージカルに向いている人
どんな人がミュージカルに向いているでしょうか。
ここでは私が思う、「ミュージカルに向いている人」を挙げてみたいと思います。
「当てはまるかも!?」と思う方は、ぜひミュージカル作品を観てみてください!
CMで歌って踊っている姿を見るのが好き
歌ったり踊ったりするCM、最近多いと思いませんか?
商品やサービスの良さをアピールするのに、歌やダンスを使うのは効果的だろうと思います。
だって、商品名などが歌で表現されていると耳に残りませんか?
踊りながら楽しそうにしているCMって、その商品やサービスだけではなく、その企業まで明るいイメージに感じませんか?
そういう意味で、CMに歌やダンスを取り入れるのは一定の効果があると思います。
そのCMの歌やダンスを見て、「いいな」「楽しいな」と思う方はミュージカルに向いていると思います。
ディズニー映画が好き
ディズニーのアニメや映画の中で、ミュージカルのように途中で歌う作品が好きな方は、ミュージカルに向いていると思います。
かくいう私もそうだからです。
私は幼い頃から『アラジン』や『ライオンキング』、『白雪姫』に『美女と野獣』など、ミュージカルアニメをよく観ていました。
「ア・ホール・ニューワールド」や「ハクナマタタ」や「ハイホー」などたくさんの楽曲で構成された作品です。
つまり、作品の中で歌うということに自然に触れてきたわけです。
もしあなたが、「絨毯の上でなぜ歌う必要があるの?」と思う場合、ちょっとミュージカルに向いていないかもしれません。
でも逆に、「ただ絨毯の上で話すだけよりも、二人のデュエットがロマンチック」「歌がはじまるとワクワクする」と感じる方、あなたは向いていると思います!
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ちなみに、以前社会現象を巻き起こした『アナと雪の女王』もミュージカルなんですよ。
あれを観て、「なんで歌うの?」と思わなければ、向いてると思います。
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テーマパークでショーやパレードを見るのが好き
テーマパークでショーやパレードを見るのが好きなあなた。
向いてます!
目の前で、キャラクターやダンサーが踊るのを見るとワクワクしますよね!
同じような感覚を、ミュージカルでも感じることができます。
素敵な衣装に身を包んで、目の前で歌ったり踊ったり。
ミュージカルはショーを交えた演劇とも言えます。
そしてさらに、ミュージカルの多くには壮大なストーリーがあります。
登場人物の様々な感情が混ざり合い、それぞれの運命を描いています。
ショーやパレードを見て感じるワクワクや感動を、ミュージカルの劇場でも受け取ることができると思いますよ。
生の素晴らしさ
チケット高いし、同じくらいの値段でDVDとか買った方が何回も観られるしメリット多くない?
いえいえ、そんなことはないんですよ!
私も昔はそう思っていました。
「チケット代を出してたった一度観るよりも、DVDなどの映像媒体が出ているならそっちを買った方がいいよね」って。
でも映像では表現できないもの、生でしか体験できないものがあるんです。
生は何が違うのか、ここで少しお話したいと思います。
リアルな足音や息遣い
実際に劇場で観劇すると、そのリアルな空気に震えます。
私がリアルを感じるものの一つが、舞台の上を歩く「足音」です。
一人ひとりの役者さんの足音一つひとつに命が宿っています。
怒りに燃えた足音、志を果たそうとする力強い歩み、絶望して一歩一歩がままならない足取り、うれしくて飛び上がりそうな軽やかなつま先。
全ての感情がその足音に宿っています。
リアルを感じるもう一つは、役者さんたちの「息遣い」です。
怒りに震え不規則な息、うれしさのあまり興奮した息、何かを言おうとしてグッと言葉を飲み込んだ息、苦しさで荒くなる息。
その一つひとつの「息」にも命が宿っています。
「足音」も「息」も、DVDなどの映像では充分に感じ取ることはできません。
目の前で役者さんたちが演技しているのを目の当たりにして初めて、その細かい感情表現を目と耳で感じることができるのです。
体感する迫力
生で観劇したとき、最も感じるのはやはりその迫力です。
身体全体で感じる音の迫力、歌の迫力、舞台セットの迫力、演技の迫力。
その衝撃は鳥肌が立つほどです。
音楽も歌も、体の振動を感じるほどの迫力ですし、歌に込められた役者さんの感情がその歌唱力と表現力によって一気に心に流れ込んできます。
舞台セットにも圧倒されるでしょう。
場面転換で感じるセットの壮大な迫力は、生ならではです。
役者さんたちの演技は、毎公演変わります。
同じ表情、同じ歌い方は二度と見ることはできません。
全ては生で、一度きりで、そのたびに感じ取るものは変わります。
画面ではわからない美しさ眩さ
DVDでは表現しきれないもの。
それは本物の色鮮やかさ、美しさ、眩さです。
衣装や装飾品の眩しい輝き、豪華なセットの本当の色合い、そこに当たる照明の美しさ。
これはどれも、DVDなどの映像では見ることはできません。
キラキラした眩しさは映像では表現できないのです。
花火を映像で見ても、あまり綺麗に感じませんよね?
本物を見たときの美しさとは比べ物にならないと思います。
それと同じで、DVDなどの映像では生の魅力は充分に伝わらないのです。
まとめ
「ミュージカルって突然歌い出すし、変な場所で踊るし、笑っちゃいそうだから苦手」という方もいらっしゃるでしょう。
もちろんこの記事を読んでも、やはりその懸念は拭えないかもしれません。
でも実際劇場で観てみると、その迫力に圧倒されますし、真剣な俳優さんたちの演技を目の当たりにして、とても笑ったりなどできません。
むしろ感情を揺さぶられたり、没頭して心に残る経験になることもあるでしょう。
この記事を読んで「ちょっと観てみたくなったな」という方、ぜひ劇場へ足を運んでみてください!
もしかしたら、新しい世界が開けるかもしれませんよ。
「初めて劇場に行くのに、ルールやマナーがわからなくて不安だな」という方のために、観劇時の服装や持ち物などを紹介した記事をシリーズでまとめてみました。
よかったらぜひ参考にしてください。
「ミュージカルが好きかどうかもわからないのに、いきなり劇場に行くのはちょっと…」という方。
当然です。
いきなり劇場へ行く必要はありません。
ミュージカルが好きかどうかを知るために、まずはミュージカル映画を鑑賞してみてはいかがでしょうか?
かなりハードルが下がるのではないでしょうか。
「じゃあまずは、ミュージカル映画を観てみよう!」という方のために、ミュージカル映画のおすすめ作品を紹介しています。
よかったら読んでみて、初めてのミュージカル作品を選ぶ参考にしてくださいね。
ミュージカルに対してなんとなく苦手意識をお持ちだった皆さん。
この記事をきっかけに少しでも「ちょっと観てみようかな」という気持ちになってくださっていればと願うばかりです。
そしてこの記事をきっかけに、劇場へ行く背中を押せていたら幸いです。
さぁ!気になることはやってみましょう!
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