有名ミュージカル『キャッツ』の魅力をご紹介!

映画『キャッツ』タイトル画像

画像出典:映画.com

「『キャッツ』ってタイトルはよく聞くけど、どんな話なんだろう?」「どんなところが面白いのかな?」と、なんとなく思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「猫の格好をした役者さんたちが踊っている作品」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

でも意外とそのストーリーや、ミュージカル作品については知らない方も多いと思います。

ここではミュージカル大好きな私が、キャッツの魅力についてご紹介します。

これを読んでもし興味を持たれたなら、ぜひ一度ご観賞ください。

何も知らずに観る場合とは、違った楽しみ方ができると思います。

また、「一度観たことはあるけど、面白さがよくわからなかった」という方も、見方を変えてもう一度観てみるきっかけになればと思います。


この作品も含めて、映画で楽しめるおすすめミュージカル作品を下記のページでまとめてご紹介しています。

ぜひ他の作品もお楽しみください。

キャッツって?

ミュージカル『キャッツ』タイトル画像

画像出典:劇団四季

キャッツは、ミュージカルをよく知らなくてもタイトルをご存知の方は多いと思います。

代表的なナンバーの一つである『メモリー』は、メロディーだけでも聞いたことがあるという方もいらっしゃるはずです。

しかし、ストーリーはあまり知られていないのではないでしょうか。

実はCATSには、あまり明確なストーリーがないのです。

これを知らずに初めて観ると、大抵の方はびっくりしてしまいます。

私も初めて観たときは、驚きのあまり「ポカーン」としてしまい、「結局何が伝えたかったの?」という気持ちになってしまいました。

でも逆にストーリーを楽しむというよりは、様々に生きる猫たちの紹介を受けながら、猫の世界を覗き見るような気持ちで臨むと意外と楽しめるかもしれません。

原作は、イギリスの詩人T・S・エリオットの詩集です。

ここでは、1981年初演のミュージカルについてお話ししていきます。

あらすじ

人間たちがあらゆるゴミを捨てている街の一角に、猫たちが集まってきます。

猫たちは語りかけます。

「猫は誇り高い生き物なのだ」「我々は人間たちが勝手につけた名前よりも崇高な秘密の名前を持っている」と。

猫たちの世界では、年に一度「ジェリクル・ムーン」が照らす夜、空に登って生まれ変わることができるたった一匹の「ジェリクル・キャッツ」が選ばれるというのです。

猫たちは様々な生き方をする猫たちを次々紹介してくれます。

昼間は寝ているのに、夜になると起き出してネズミたちにしつけをしているオバサン猫

あまのじゃくで、誰の言うことも聞かない自由でクレイジーな猫

昔は若くて美しく誰もが振り返るほどだったのに、今は老いて落ちぶれて、周りから疎まれる娼婦猫

大食いでグルメな気品高い猫

泥棒猫

劇場であらゆる役を演じたが、今では年老いて「昔は良かった」と懐かしむ俳優猫

夜行列車でお仕事している(と思っている)鉄道猫

不思議な力で人間たちを惑わせるマジック猫

満月に映る猫の猫の影

たくさんの猫たちの紹介が終わった後、さぁ、いよいよ年に一度誰もが憧れるただ一匹のジェリクル・キャッツが選ばれます。

どの猫が選ばれるのか、あなたの目で確かめてください。

主な登場人物

マンカストラップ
アメリカンショートヘアのようなオス猫。猫たちのリーダーのような存在。物語の進行役を務める。

ジェニエニドッツ
昼間は寝てばかりだが、夜になると起きだしてネズミたちにしつけをしているオバサン猫。

ラム・タム・タガー
あまのじゃくで、誰の言うことも聞かない自由でクレイジーなオス猫。

バストファージョーンズ
大食いでグルメでリッチな紳士猫。肥満体。

オールドデュトロノミー
猫たちに尊敬され慕われる長老猫。

マンゴジェリー、ランペルティーザ
泥棒稼業に勤しむオス猫とメス猫のコンビ。

アスパラガス
昔は二枚目で劇場であらゆる役を演じた俳優猫。今は老いて「昔は良かった」と懐かしむ。

スキンブルシャンクス
夜行列車でお仕事をしている(と思っている)猫。鉄道を愛している。

マキャヴィティ
悪事の限りを尽くし、猫たちに恐れられている神出鬼没の犯罪猫。

ミストフェリーズ
不思議な力で人間たちを惑わせるマジック猫。

グリザベラ
昔は若くて誰もが振り返るほど美しかった娼婦猫。今は老いて落ちぶれて、周りから疎まれている。

見どころ

個性豊かな猫たち

劇団四季キャッツ舞台写真(猫たちが集合して歌う様子)

画像出典:劇団四季

この作品では、様々な生き方をする猫たちが紹介されます。

どの猫たちも個性的で、なんだかちょっぴり人間に似ていたりします。

あなたも自分に似ている猫や、身近なあの人にそっくりな猫に出会えるかもしれません。

お気に入りの猫を見つけよう

劇団四季キャッツ舞台写真(タガーを取り囲む猫たち)

画像出典:劇団四季

この作品は、ストーリーそのものを楽しむというよりも、お気に入りの猫を見つけて、その歌とダンスを楽しむという見方がおすすめかもしれません。

実際私はお気に入りの猫とそのナンバーを見つけてから、一気にこの作品が大好きになりました。

初めて観た時「面白くなかった。もう二度と行かない」と思った作品なのに。

最初からストーリーを追うよりも、「お気に入りの猫ちゃんいるかな?」という気持ちで観てみる方が楽しめるかもしれません。

素敵な音楽

劇団四季チャッツ舞台写真(ゴミを使って機関車を作りながら歌う猫たち)

画像出典:劇団四季

この作品の作曲者は、あの「オペラ座の怪人」と同じ、アンドリュー・ロイド・ウェバーです。

ポップで手拍子したくなるようなナンバーから、ジーンと涙がこぼれるバラードまで幅広い音楽で彩られています。

主なミュージカルナンバー

この作品のたくさんのミュージカルナンバーの中から、注目のナンバーを3つご紹介します。

他のどのナンバーも素晴らしいので、本当は全部ご紹介したいくらいなんですけどね。

Skimbleshanks, the Railway Cat

鉄道を愛するスキンブルシャンクスの陽気なナンバー。

オープニングが鳴った瞬間からウキウキします。

スキンブルシャンクスが、夜行列車で一生懸命働く様子を歌っています。

夜行列車の素晴らしさをスキンブルが嬉しそうに歌い、猫たちが一緒に踊ったり、ゴミを集めてきてみんなで列車を作る様子は可愛らしく、自然と手拍子をしたくなるナンバーです。

Mr Mistoffelees

不思議なマジック猫ミストフェリーズを紹介するナンバー。

長老猫オールドデュトロノミーが犯罪猫マキャヴィティにさらわれ、猫たちは慌てふためき、どうしたらよいかわからず途方に暮れてしまいます。

そこに、あまのじゃく猫ラム・タム・タガーが「あの不思議な力を持ったマジック猫ミストフェリーズの力を借りよう」と提案し、ミストフェリーズが頭上から登場。

キラキラ光るジャケットを着て、様々なマジックを披露してくれます。

さぁ、ミストフェリーズは無事にオールドデュトロノミーを取り戻すことができるのか?

ミストフェリーズの大一番のマジックが始まります。

Memory

昔は若くて美しかったグリザベラ

老いて他の猫たちからは疎まれています。

そんな彼女のこれまでの人生と明日への希望を歌ったナンバー。

“幸せとは何か知っていた頃”を振り返りながら、今の日々の虚しさを歌います。

それでも「希望は失わない」と、そして「また新しい朝がやってきて新しい一日が始まるのだ」新しい人生に想いを馳せるのです。

歳を重ねるほどに彼女の想いに共感し、心にジーンと染み渡るナンバーです。

DVDやBlu-rayでも

最初にご紹介したとおり、この作品は2020年に映画化されています。

ですから、いきなり劇場へ行かなくても、まずはDVDやBlu-rayなどでご自宅で楽しむことができます。

また、1998年にはアンドリュー・ロイド・ウェバー自らが指揮をとり映像化されていて、こちらもDVDとBlu-rayが発売されています。

こちらは舞台をそのまま撮影したような演出です。

少し古さは感じるものの、個人的にはこちらがおすすめです。↓

いきなり劇場で観るのが心配な方にも、あらかじめ予習をしておきたい方にも、そして何度も楽しみたい方にもDVDやBlu-rayはおすすめです。

その他の視聴方法

DVDやBlu-rayの他に、動画配信サービスを利用するという方法もあります。

動画配信サービスで試しに観て、気に入ったらDVD等の購入を検討すると、よりリスクを防げます。

私が利用して「便利だな」と思った動画配信サービスについて、少しご紹介させていただきますね。

Amazonプライムビデオも便利です

動画配信サービスをテレビで視聴する男性

DVDやBlu-rayをいきなり買うのもちょっと躊躇すると思います。

そんな時は、Amazonプライムビデオでレンタルして視聴するのも一つの方法です。

もちろんレンタルショップで借りるという方法もあるのですが、ちょっと面倒臭かったりしますよね。
(私は面倒臭がりなので、DVD一本借りに行くのに支度して出かけるのは非常に面倒です。)

Amazonプライムビデオなら外出しなくてもすぐに視聴できますし、タブレットやスマホでも視聴可能です。

返却期限に遅れて延滞金を取られるなんてこともありません。

レンタルショップの旧作のレンタル料に比べると少し割高ですが、その分借りに行く手間と返却する手間が省けていると私は思います。


今回ご紹介した作品もレンタルできますよ。

そして今なら、映画版はプライム会員ならレンタル料なしで見放題です。(※2021年2月現在)

※見放題対象作品でない場合は、Amazonプライム会員でも別途レンタル料がかかります。

Amazonプライム会員について

Amazonプライムに入会していない方は、この機会に調べてみてください。

月額の料金を支払えば「対象の映画・ドラマ・アニメが見放題」というだけでなく、Amazonでのお買い物時に「お急ぎ便・お届け日時指定便使い放題」などの特典も使えるようになります。

私は「見よう見よう」と思っていたけどなかなか見なかった映画や、レンタルショップで借りても返すのが面倒臭くて途中で見るのをやめていた海外ドラマなどを見て楽しんでいます。

自分のペースで見られるので、とっても便利でおすすめです。

気になる方は調べてみてくださいね。


それと後述しますが、プライム会員になると追加料金なしで「Amazon  Music」が利用できるようになります。

約200万曲が聴き放題で、ミュージカルの楽曲も結構対象になっていますよ。

お聴きになりたい楽曲が対象かどうか、調べてみてくださいね。

テレビで視聴するなら

動画配信サービスをテレビで視聴するイラスト

Amazonプライムビデオをテレビで観たい場合は、Amazonの「Fire TV Stick」がおすすめです。

Wi-Fi環境があればテレビのHDMI端子に差し込むだけで簡単に見ることができます。

YouTubeなどの他の動画サービスもテレビで簡単に楽しめるようになるので非常に便利です。

意外と画質も良くて、ストレスなく視聴できます。

お気に入りのナンバーに出会ったら

移動中にヘッドホンで音楽を聴く女性

作品を観て好きなナンバーに出会ったら、サウンドトラックが欲しくなるかもしれませんね。

移動中や作業中にお気に入りのナンバーを聴けたら、毎日の生活がちょっと楽しくなるかもしれません。

私は好きなナンバーはずっと聴いていたくなってCDを購入しちゃうタイプなので、ここでご紹介しておきますね。


1998年映像化のCDではありませんが、オリジナル・ロンドン・キャスト版とオリジナル・ブロードウェイ・キャスト版のCDもご紹介しておきますね↓


「CDは他の曲も入ってるし勿体無い」「かさばって収納場所の確保が難しい」という方は、先ほど少しご紹介した「Amazon Music」などの音楽配信サービスを利用するという方法もあります。

ただ、「Amazon Music」の場合はAmazonプライム会員なら誰でも利用できるのですが、対象の楽曲が約200万曲ということなので聴けない楽曲もあります。

対象でない楽曲も含めてもっとたくさんの楽曲を聴きたい場合は、「Amazon  Music  Unlimited」を利用するという方法もあります。

こちらの場合は、別途毎月料金のお支払いが必要ですが、定額で約7,000曲が聴き放題です。

この作品のサウンドトラックも他のミュージカル楽曲も、もちろんJ-POPや洋楽だって聴き放題です。

ダウンロードも1曲数百円かかるのを考えれば、色々な曲を聴くならやはり定額はお得です。

CDを入れ替えたり、転送したりする手間なく、たくさんの楽曲を好きな時に好きなだけ聴けるというのは本当に便利ですよね。

気になる方は調べてみてください。

ただし、Wi-Fi環境でない場所で聴く時は通信料にお気をつけくださいね。

インターネット接続なしで聴けるオフライン再生のサービスを利用するといいと思います。


因みにこの作品の場合、今のところ映画版はプライム会員なら追加料金なしの「Amazon Music」で聴けます。

「Amazon  Music  Unlimited」なら、オリジナル・ロンドン・キャスト版とオリジナル・ブロードウェイ・キャスト版が聴けるようです。(※2021年2月現在)

もし1回目でしっくりこなければ3回“ながら見”してみて

初めて観た時、「あまり楽しめなかったな…」と思われても、もし良かったら“ながら見”でもいいので3回ほど回してみてください。

ナンバーを覚えてくると、不思議とこの作品が楽しくなってきます。

「あ、そろそろあの音楽と一緒にあの猫ちゃんが紹介される場面だ」といったふうにです。

私は1回目で「うーん」と思った後、BGMがわりに作業しながら3回流してみました。

不思議なことにいつの間にか、お気に入りの猫ちゃんを見つけて、3回目には好きなナンバーに出会っていたのです。

ぜひ試してみてください。

生はもっと面白い

私は予習をしっかりやって、お気に入りの猫ちゃんとナンバーを見つけた後、実際に劇場で生の舞台にリベンジしてみました。

劇場内に一歩足を踏み入れると、そこはゴミ捨て場の猫の世界。

実際より大きなサイズのゴミが舞台上だけでなく、劇場中に散りばめられています。

猫から見たサイズで再現されたゴミは、よく見るとクスッと笑ってしまうような、私たちが普段何気なく使っているものです。

舞台が始まれば、あちらこちらから猫たちが現れ、あっという間に猫の世界に迷い込んだような気持ちになります。

ピシッと揃った素晴らしいダンス。

まるでそこに猫がいるような身のこなし。

一瞬で猫たちに魅了されます。

猫に連れ去られて一緒にダンスを踊ることになるお客さんがいたり、みんなを怖がらせる犯罪猫が右から左から上から現れたり。

またマジック猫のパフォーマンスで、あらゆるところから煙が噴き出したり、劇場中の照明がついたり消えたり。

DVDでは体験できない、ドキドキやワクワクを体験できるのです。

そして最後はみんなで手拍子して、猫たちが座席へ降りてきて握手もしてくれます。

もしかしたら、お気に入りの猫ちゃんと握手できるかも!?

ぜひ生の劇場体験をしてみてください。

まとめ

『キャッツ』は、ミュージカル作品の中でも特にこれといったストーリーがないという点で、少し特別な作品です。

しかしそれさえ事前に知っていれば、いつ物語が動き出すのかとイライラしたり、思っていたのと違ったとがっかりすることはありません。

楽しみ方さえ知っていれば、観劇後は登場した様々な猫たちを思い浮かべたり、メロディーが頭の中で流れたりして、いつの間にかハマってしまったなんてこともあるでしょう。

最初は試しにDVDなどで観て、もし気に入ったら実際にチケットを取って、劇場で生の舞台鑑賞をぜひ体験してくださいね!


この作品も含めて、映画で楽しめるおすすめミュージカル作品を下記のページでまとめてご紹介しています。

ぜひ他の作品もお楽しみくださいね。

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